
キノフロのコンセプト
米国キノフロ社は1980年代からハリウッド映画で使用可能な、グリーンスパイクの出ない、色温度の安定した蛍光灯ライトを製造してきました。広がりがあり、柔らかいあかりは結果、蛍光灯ライト=キノフロと言われるくらいの高い知名度と評価を実現してきました。
時代は移り、現在はLEDライトが主流になっております。LED器具は多くのメーカーから発売されておりますが、キノフロ社はLED器具においても高い品質の器具を提供するべく日々開発を進めています。
現行のLED照明器具はすべて5種類(Red/Green/Blue/Warm White/Cool White)のLED素子からなるフルカラーLEDです。とはいえRGBを駆使して派手な演出に使用してもらいたいわけではありません。キノフロLEDが最も重要視しているのはできるだけ自然光に近いあかりを照射すること。つまりホワイトモードにおいて、いかなる色温度でも高い色再現性を実現することです。そのためにはWarm WhiteとCool Whiteの素子だけではなく、RGBとの絶妙な組み合わせが必要なのです。
Color Gamut

- ACES 2065-1
- AMPAS(米国映画芸術科学アカデミー)によって定められた色空間。照明器具に限らず、カメラやモニターにも適用される。
- Cinema Gamut
- 可視域のほぼ100%をカバーするキヤノン社独自の色域。
- ITU-R BT.2020
- 4K/8K国際標準規格の色域。
- DCI-P3+
- DCI-P3より色域の広いキヤノン社カメラの色域。
- DP-V2410 Native
- DPI-V2410ディスプレイの色域。
- DCI-P3
- 米国の映画会社で構成される業界団体、DCIで定められたデジタルシネマ規格。
- ITU-R BT.709
- 地上デジタル放送前の企画。「NTSC方式」ともいわれることが多い。
- Kino Flo’s color Gamut
- キノフロLED色再現色域
キノフロLEDのコンセプト

現行キノフロLEDはすべてフルカラーですが、ピンクやパープルで派手な演出に使用していただきたいのではありません。どの色温度でも自然光に近いホワイトを出すためには5色(ウォームホワイト、クールホワイト、レッド、グリーン、ブルー)のLEDが必要なのです。
右のグラフは色域を表したものですが、中央付近の白くなっている周辺を通っている線を「Black Body Curve」と言い、自然光を表しています。キノフロLEDは、このBlack Body Curveに沿う色のバランスでホワイトを再現しております。